平屋住宅と暮らし方

日本の伝統的な平屋住宅を注文住宅で新築する場合、ワンフロアで生活することのメリットを生かした立て方をする事が、暮らしていく上で重要になってきます。
二階があることのメリットは狭い土地でも部屋の数を確保でき、子供が大きくなった時など家族のプライバシーを尊重する作りにする事ができる点です。
風邪で寝込む時なども静かにしないと、時になってテレビを付けるのをやめたり、寝ている部屋の近くを通る時はをっと足音を忍ばせる、などの気遣いをする必要がありません。
そういった家族でもお互いを気にしないでいられる空間を作りやすいのが二階建のメリットです。
それに対して、平屋住宅はどちらかというと家族の繋がりを重視した作りにしやすいのがメリットです。
同じフロアでずっと過ごすので、お互いの様子が良く分かります。
子供が帰ってすぐに二階に上がってしまったり、生活時間帯がずれるから朝出かける時も夜帰った時も顔を合わせる事がない、というような心配が少ないので、家族の繋がりをきちんと保つ事ができます。
それは大きなメリットです。
お互いが今どこにいて、何をしているかを大体把握することができますし、体調が悪い時などもすぐに気付いてあげる事ができます。
平屋住宅の良さが生きるのは、どちらかというと子供が小さい時です。
小さい子供がいるときは家族の目が行き届く方が安心ですし、子供も常に誰か守ってくれる人の存在を感じる事が出来るので寂しくありません。
階段でのけがや、ベランダからの転落など、親の目が離れたすきに起こってしまうような具体的な事故などの心配も減るので、安心です。
また、お年寄りがいる家庭でも平屋住宅はお世話や介護が楽です。

かといって思春期の子供や大人だけの世帯では平屋住宅では暮らしにくいかというとそうでもありません。
間取りを工夫することで、お互いの独立性を保つ工夫をすれば、みんな快適に過ごすことができます。
繋がりを大切にしつつ、プライバシーも尊重する暮らし方は十分可能です。
例えば、みんなが集まるリビングを真ん中に配置し、玄関から自分の部屋へ移動するときに必ず通るような動線で間取りを組めばお互いの様子は把握しつつ、自分だけの快適な空間も持つ事ができます。

せっかく注文住宅で新築するのであれば、自分達の理想とする暮らし方を叶えてくれる間取りを考えて、家づくりを進める方が良いです。
平屋住宅の良さを最大限に生かした快適な家で快適な暮らしをしていきましょう。